Live A Berry

 朱志香 右代宮・現在20代目~がお送りする、 ゼーン大陸物語のプレイ日記。 ゲーム内画像の著作権は(株)アルティに帰属します。 ネタバレ等の配慮はしておりません。あしからず。 日記と関係のないコメントは、見つけ次第削除いたします。よろしく。
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「キラ姉さん、結婚して下さい。」


「・・へっ??」



僕が生きてきた人生の中で、一番間抜けな顔、最高に間抜けな返事――



それは、レイの家に招かれた日のことだった。










僕とレイは、幼馴染みだ。
でもレイが幼年のとき、僕はもう青年だったから、幼馴染み、といえるのか解らない。


僕は、レイが生まれたばかりの頃から、ずっと一緒だった。

レイちゃん、と呼んで、いつも近くで見てきた。


それは今も変わらない。




『キラ姉さん・・もう子供じゃないんですから、レイちゃん、はやめてもらえませんか』
『どうして?レイちゃんはレイちゃんでしょ?それにレイちゃんだって、僕をキラ姉さんって言うじゃない』
『それはそうですけど・・』





直してもよかった。
レイ、って、呼んでもよかった。
でも僕は、敢えてレイちゃんって呼び続けた。



大人になるにしたがって美しく、優しく、素敵な男性になっていくレイに恋心を抱くまで、時間はかからなかった。



でも。
でも。
その気持ちを押さえ続けてきた理由は――



年齢の差



だから、この恋心に気付かれないように押さえ込んで、レイちゃん、と呼んできた――
「ちょ・・待ってレイちゃん、ずいぶんと唐突だね」


僕は彼に向き直る。


「決めていたんです。成人したらプロポーズすると」

「あ・・そっか、もう成人なんだ」



レイはこの間、成人になった。


・・年の離れた僕は、もう壮年だ。



大人になったらキラ姉さんと結婚するんだ――


幼いレイの声が蘇る。


嬉しかった。
でもそれは、小さい子どもの口約束だ、と思い――


いつかは他の誰かを見つけて、いつか離れていってしまうものと、当然のように思っていた。



「姉さん・・ずいぶん、待たせてしまいました」


レイの真剣な瞳が僕を射抜く。
心の全てを見透かされてしまいそうで、思わず目をそらした。



「・・僕でいいの?もっといい娘が沢山居るでしょう?」


すごく嬉しくて、すぐにでも頷きたい心とは裏腹に、ひねくれた言葉を返す。
レイは少し困った顔をして、答えた。


「いいのかと聞かれても、あなたでなければ駄目です」

「それ・・いまいち答えになってない」
「いまいちって姉さん・・ではどう言えば、あなたを愛していると、信じ解ってもらえるのですか」

「・・・」


言葉に詰まる僕に呆れたのか、レイは小さく溜め息をついた。
僕はうつむいて唇を噛む。

いつもそう。
どうして僕は、素直になれないんだろう。



「まったく」

「・・っ」


頭上から聞こえた低い声にビクリとして顔をあげると、声からは想像出来ないほど優しい目をしたレイが、僕を見下ろしていた。



「どうしてそう、素直じゃないのですか・・昔から」

言うが早いか、レイは僕を抱き締めた。
どきりと、心臓がはねあがる。



「ちょっ、レイちゃ・・やだ、離してよ」

「離したら逃げるでしょう」

「う・・」

「お願いだから、逃げないで聞いて下さい」

「・・ちょっ・・みんなみてるよ」

「だからこそ、聞いてほしい。俺と結婚して下さい」


先程よりも更に、真剣な声。

抱き締められているから、彼がどんな顔をしているか、わからないけど。


きっと、いつもと変わらない顔で、僕の髪を撫でているんだろう。
少しだけ、頬を薔薇色に染めて。



「ね、なんで僕なの?僕なんて、君より年上で、頼りなくて、いいとこなんてないでしょ?」


「・・年なんて関係ない。頼りなくなんてない。心の優しい、美しい人だ」



・・あぁもう、どうしてこんなに恥ずかしい台詞を、躊躇いなく言えてしまうんだ、この子は。

こっちが赤面してしまう。

・・そんなところが大好きで、愛しい。



でも。


「僕は・・君より先にケヤトロへ逝くよ?それでもいい?」



レイが悲しむ顔は、見たくないんだ。



「・・よくはない・・あなたがそれでは寂しいというなら、仕方がない・・でも」


レイが僕の肩を掴み、自分と向き合わせる。

真剣な眸。
全てを見透かされそうな、ブルーの眸。



「必ずあなたを幸せにします。もちろん俺も、幸せになります。あなたがケヤトロに逝くとき、悲しい顔で逝かせることはしません。貴方を見送った後、俺が悲しい顔をする暇がないくらい、幸せな思い出を、たくさんつくりましょう。二人で」


皆に聞かれていると思うと少し恥ずかしいけれど。


この眸は、けして嘘をつかない。


昔から見てきたこの眸を


――信じよう。


「・・レイちゃん、ずるい。僕の言いたかった事全部、先に言っちゃうんだもん」

「見くびらないで下さい。貴方の気持がわからないほど鈍い男じゃない。それと」


レイが一瞬言葉を切る。



話の続きを聞きたくて顔をあげると、レイは、僕の頬に手を当てて、苦笑した。


「何度言っても直らないようですから、もう、一生『レイちゃん』と呼んでくれて結構です」

「・・・ぷっ・・くくくっ・・」


真剣な言い方がおかしくて吹き出すと、回りの友人たちも、一緒に吹き出した。


「・・俺、真剣なんですが」
「うん、ごめん。『一生』レイちゃんって、呼ぶ」



そういって、溢れだした涙を誤魔化そうとレイの胸に顔を埋めると、レイは僕の髪を少し撫でて、強く抱き締めた。


「・・キラ。待たせてごめん」



顔をあげた僕の瞳と、彼の瞳が交差する。




「俺と結婚してくれ」



「いいわ、幸せな家庭をつくりましょう」


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コメント

うきゃーー
素敵素敵!
愛に年の差なんて!
末永くお幸せにね!!
紗奈ちゃん>

初めて書いたから緊張したよっ

ありがとう、幸せになるね( ● ´ д ` ● )ポッ

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プロフィール

朱志香 右代宮

Author:朱志香 右代宮
~現在二十代目~

武術:ルース魔法師団・ナーイ拳術師団・武功門(たまにリズリー戦士団)
仕事:カツーリ協会


~中の人~
ゲームと読書が大好きな2児の母。

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