Live A Berry

 朱志香 右代宮・現在20代目~がお送りする、 ゼーン大陸物語のプレイ日記。 ゲーム内画像の著作権は(株)アルティに帰属します。 ネタバレ等の配慮はしておりません。あしからず。 日記と関係のないコメントは、見つけ次第削除いたします。よろしく。
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「雅!雅!!」


足でドアを蹴りながら、中に向かって叫ぶ。


「…なんですの」


冷たい声が、ドアごしに聞こえる。


「ちょっ、頼む、開けてくれ!」
「…鍵をお持ちでしょう?」

「自分で開けられねぇんだよ!ドアも見えねぇんだ!」

「…はぁ?」



かちゃ、とドアの開く音がし、雅の絶句する気配がした。




「なっ……なんですのこれ」
「作ってきた」




わさ、と雅に押し付けるように渡したのは、それこそ前が見えなくなるほど両手いっぱいの、月光の花束。




「……雅は…っ、別にこんなものが欲しいわけじゃ」
「わかってる」



そう、こんなもので誤魔化すつもりはない。
話しだすきっかけがほしかったんだ。




俺は、思いきり頭を下げた。






「悪かった」
「…なぜ雅が怒っているのか、やっとわかっていただけました?…鈍い方」



おぅ、と、頭を下げたまま答える。



「陽月さまが可愛い妹のようなものなのは、雅も一緒です。でも…それとこれとは話が別ですのよ。どれほど…どれほど悲しかったか、本当にわかっていただけました?」


WS000003.jpg





「…俺も、雅が楓さんをかっこいいって、いっぱい誉めたら嫌です」



「もう…貴方さまは、レイお義父さまの息子でしょう…お義父さまは、女心のよく解る方と聞きますのに…貴方さまは、肝心なところで鈍い」



「…ごめん」





「…もう、お顔をあげてくださいませ」




言われるままに頭をあげると、雅の目が驚きに見開かれた。



「…何故、貴方さまが泣いていますの」



え、と言って頬に触れると、確かに、涙で濡れていた。




一度、自分が泣いていることに気付いてしまったら、もう止めらなくなって―




「ごめっ…俺…こんな…情けなくて…デリカシーなくて…鈍すぎて…これじゃ…っ…楓さんのこと言えな…俺…っ…俺は…っ」





情けないくらい、雅の前で泣き続けた。





「…本当に…貴方さまは軽い事ばかりは簡単におっしゃって…大事な事を言葉にしてはくださらないんですのね」


WS000004.jpg




雅の細い指が、涙を拭う。



「女の武器は涙だ…などと仰ったのはどなたなのでしょうね?…男の方の涙の方が、もっと武器になりますのに…」



雅が、僅かに微笑む。




「…ディアッカさま?忘れないで下さいませ。雅は、貴方さまの妻ですの。今も昔も、貴方さまの言葉一つ一つに一喜一憂して…貴方さまが他の女性と楽しそうにしておられれば、嫉妬だっていたしますの…
「雅は隣に居て当たり前」…そうは、思わないで下さいませ」



俺は泣きながら、大きく頷いた。



「さぁ、もう泣かないで。まったく…こんなに男らしいお体になられましたのに、まるで小さな子供のようですわよ?」



泣くなと言われても、もう、かなり無理だ。
一度溢れだした感情は止められず、雅の手を握り締めて、俺はいつまでも泣いた。




「…雅も、悪いことをいたしましたわ。ディアッカさまの特大いむぐるみ、壊してしまいましたの…無惨な姿ですわ…お部屋がワッポだらけ…いむぐるみを直して、お掃除しなくてはなりませんわね…」




言われて見れば、俺も雅もワッポだらけだ。
俺、こんな格好で外でてきたのか…と思うと、なんだか情けなくてみっともなくて、また涙が出た。



「俺が…やる…」



そう言うと、雅が不思議そうに俺を見上げた。




「掃除…俺がやるから…だから、もう少しだけ……このまま…っ」




何とかそれだけ言って、また涙を溢しながら雅を抱き締めると、胸の中で呆れたような溜め息が聞え、雅の手が、なだめるように背を叩いた。




「もう…早く泣き止んでくださいませ?二人でお部屋をお掃除して、またお出かけしましょう?皆様と……ね?」


そういってくれる雅の心が嬉しくて、自分がどうしようもなく情けなすぎて…もう、お前泣きすぎだよというくらい、声を上げて泣いた。



「もう…二度と…他の娘を褒めたりしないから…もう二度と…悲しませたりしないから…傍に居て…っずっとずっと…傍に…っ」

「……無論ですわ? 愛しい方」



ごめん、雅ごめん、といって、いつまでも泣き続ける俺の背を撫でて、もういいんですのよ、と雅は言った。



そして、俺の、涙に濡れた頬を両手で包み――


キスを一つ、くれた。


「…涙の味ですわ…。さ、もう泣かないで。お掃除しましょう?」


その言葉に、ようやく俺は頷いて、涙を拭った―――







いつまでも、傍にいて。

可愛い可愛い、俺の雅。

世界で一番美しい、俺の雅――



WS000006.jpg

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コメント

ほっ・・・・・
大好きな2人が仲直りしてよかったぁぁ。
うぅぅ(ノДT)
雅おねーちゃんディアお兄ちゃん
ごめんねぇぇ(ノДT)
ひー>


いやいや、元は俺が鈍かったことがいけないから気にすんな!!
(中の人が飲みすぎてゲフゲフ)


ちなみに喧嘩の原因の天使服は、2人で取りに行くぜ!!
仲直りできたみたいで良かったな。
ほんとに俺を鈍いなんて言えないぞ?
楓さん>


くっ・・・言い返せないじゃないか!!

婚約したSSより先に、こっちが出来上がっちゃったよもぅ!!
ディ、ディアッカさま、身内フィルター入りすぎじゃありませんこと…!?
雅>


え、どの辺が?

そんなことねぇよ、雅は天使だもん(きっぱり

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プロフィール

朱志香 右代宮

Author:朱志香 右代宮
~現在二十代目~

武術:ルース魔法師団・ナーイ拳術師団・武功門(たまにリズリー戦士団)
仕事:カツーリ協会


~中の人~
ゲームと読書が大好きな2児の母。

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