Live A Berry

 朱志香 右代宮・現在20代目~がお送りする、 ゼーン大陸物語のプレイ日記。 ゲーム内画像の著作権は(株)アルティに帰属します。 ネタバレ等の配慮はしておりません。あしからず。 日記と関係のないコメントは、見つけ次第削除いたします。よろしく。
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お邪魔しまーす、と言ってドアを開けると、見知った顔が二つ、こちらを振り向いた。



「あらディアッカちゃん、いらっしゃーいv」
「よぅディア、いらっしゃい。って、オレの家じゃねーけどw」



コウと義姉さんが、満面の笑みを浮かべて言う。



「おぅ、二人とも来てたのか!そういや、婚約したんだって?」

「そのお祝いをと思いまして、ディアッカさまをお呼びしたんですの」


雅の横に座りながら言うと、雅が俺を見て微笑みながら言った。


「そうなのか!そうならそうと先に言ってくれたら、祝いの品の一つも持ってきたのに…」


そういってポケットを探るも、何もない。


「いいんですのよディアッカさま、雅がディアッカさまの分もお祝いしておきましたから」

「そうだ、見ろよディア!こんなに貰ったんだ!」



言われるままにコウの後ろを見ると、抱えきれないほどの月光の花束。



「うぉ、すげえな」
「雅が摘んできたんですの」
「…頑張ったなぁ…」


俺が呟くと、ふふ、と雅は笑った。


と、視界の隅で、義姉さんが意味ありげに微笑むのが見えて、俺は視線を義姉さんに移す。


「…何?義姉さん」

「ううん?ディアッカちゃんと雅ちゃんはまだなのかなって思って。雅ちゃんは、何も教えてくれないから」

「え…何も?」


隣の雅を見ると、一瞬だけ目が合って、すぐに雅が目をそらした。


「…雅?」
「…なんですの」

「……今更?」
「今更を言葉にするのが大事なのよ、ディアッカちゃん」
「昨日オレらもそうやってひやかされたんだよ」


コウと義姉さんが、何かを期待する目で笑って言う。


……あれ?
恋人として付き合ってること、知らねぇのか?


「自分たちが済んだからって、鬼の首を取った如くですわね…」


雅がぼそっと呟く。


「オレらは雅に幸せになって貰いたいだけだぜ?」
「妹の幸せを願って!!」

幸せそうな笑顔で話す二人とは対照的に、雅の瞳が曇る。
……あぁ、またこの瞳。
俺を不安にさせる色。



「…幸せ…と申されましても…結婚が幸せなんですの…?」

「ううん、一緒に居て楽しい嬉しいのが幸せなの」


はっきり言い切る義姉さんの言葉に、雅が黙りこんでうつむく。



「…なぁ、雅?」
「…なんですの」
「いや…言ってねぇの…?」
「何でわざわざ言わなきゃいけませんの」
「そりゃそうだけど…義姉さんとコウにくらい、報告したかと思ってた」
「…」



沈黙。
俺たちの深刻な会話に、義姉さんとコウの顔色が変わる。


「な、何?実はお互い好きじゃなくなった、とか…じゃ、ないよね…?」
「なっ…!?おい、どうなんだよディア!」


義姉さんが恐る恐る聞き、コウが今にも掴みかからんばかりの勢いで俺を問いつめる。


…隣でうつむく雅の心境は解らないが、とにかくせめてこの二人には言っておこう、と俺は口を開く。


「そんなわけねぇだろ!!そのっ…もう…付き合ってるんだ、きちんと、恋人として!」


…鳩が豆鉄砲を食らったよう、というのだろう、一瞬、二人の動きが止まる。



「えぇぇぇぇぇ!!なっ、ちょ…いつの間に!なんだよすげぇ騙された気分!!知らなかったから、バカみたいに急かしちゃったじゃないか!」
「わぁぁぁぁぁーーーびっくりしたーーーすごいほっとしちゃった!」



そ、そんなに驚かなくてもと思うが。


「…だから言いたくなかったんですのよ」



うつむいたままの雅が、小さくぽつりと呟く。


「…なんで」
「騒がれますもの…だって…言ったら冷やかしますでしょ、姉さまも、コウさまも…嫌なんですの…そういうの…恥ずかしいですわ、どう対処していいか…」


俺も二人も、黙りこむ。


あぁ、そうか。
雅は、すごく純粋で、すごく照れやなんだ。
二人のときはちゃんと応えてくれるから、忘れちまってた。




「んもぅ!かわいいんだから!」
「…焦らず、ゆっくり幸せになれよ?」


義姉さんが雅を抱き締めて頭を撫で、コウが柔らかい口調で言う。



「…ごめんね雅ちゃん、急かしたりして」


雅を抱き締めたまま、義姉さんが言った。


「そうよね、急かすことなかったのよね…でもねあたしたち、心配してたのよ?ディアッカちゃんの想いは、雅ちゃんに届かないのかしらって…でも考えてみたら、雅ちゃんはディアッカちゃんと違って、みんなの前で愛を叫んだり出来ないものね」


「……」
「……」


コウと二人、顔を見合わせて苦笑する。


単細胞の直球型ですみません…



「あぁ、でもよかった、いろいろ噛み締めてたわ…自分のことも、雅ちゃんのことも…」

「雅も、姉さまとコウさまが無事にご婚約なさって、嬉しゅうございますわ?」


義姉さんの腕の中、雅が義姉さんを見上げ、微笑んで呟く。


「ふふ、雅ちゃん、あたしたちは幸せね」


義姉さんはそう言って、雅の頭を撫でた。



「ディアッカちゃん」


不意に名前を呼ばれて、はっと我にかえる。


「雅ちゃんを、よろしくね。…頼んだわよ?」


義姉さんが、雅とそっくりな笑顔で、俺に言った。


「おぅ…義姉さん、俺…すげぇガキの頃から雅が大好きなんだ…雅だけを見てきた、ずっと。心変わりなんか有り得ないんだ…だから」


わかってるわよ、と義姉さんが小さく呟き、雅が不安そうに俺を見つめる。


「雅を、俺にください」


「いいわ、ディアッカちゃんにならまかせられるもの」


あとは雅ちゃん次第ね、と言ってまた髪を撫で、コウちゃん、と呼んだ。


「さ、もう時間だわ。コウちゃん、なにか、お約束があるって言ってたでしょう?」

「あ、忘れてた!カイ、急ごう!」


少し慌てた様子のコウが、じゃあな!と言って、駆け出していく。


「ディアッカちゃん、これからもよろしくね」


俺にそう言って、義姉さんもその後を追った。
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プロフィール

朱志香 右代宮

Author:朱志香 右代宮
~現在二十代目~

武術:ルース魔法師団・ナーイ拳術師団・武功門(たまにリズリー戦士団)
仕事:カツーリ協会


~中の人~
ゲームと読書が大好きな2児の母。

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