Live A Berry

 朱志香 右代宮・現在20代目~がお送りする、 ゼーン大陸物語のプレイ日記。 ゲーム内画像の著作権は(株)アルティに帰属します。 ネタバレ等の配慮はしておりません。あしからず。 日記と関係のないコメントは、見つけ次第削除いたします。よろしく。
2017/07«2017/08 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 »2017/09
     
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
     
二人がいなくなって、部屋の中がしんと静まりかえる。

俺は、横に座る雅をじっと見た。


「…」
「……な、なんですの」
「いや…怒ってるのかとおもって…」
「何故…?」



あぁ、もう、いつもの雅だ。
少しだけ安堵して、話を続けた。



「義姉さんたちにも言ってないとは思ってなくて…ごめん、余計だったな」


肩を落としてうつむくと、雅がほんのすこし、微笑む気配がした。



「…言う機会がなかっただけですわ…」
「…そっか」


沈黙。


いつもはペラペラ言葉が出てくるのに、こうなると駄目な俺。


「姉さまたちに言えなかったのは…その…何だかまだ、信じられなくて…」


…やっぱり、そうなのか。


「……恋人であることが?それとも…俺が?」


十中八九後者かな、と思いながらも、言葉に出すと恐ろしい。


でも雅は、俺が?の言葉に、ふるふると首を振った。


「…貴方のはず、ございませんでしょう……何故、貴方さまが雅を選ばれたのか…よく分かりませんの…何だか、幸せな夢を見ているんじゃないかと…」


そう言って、雅はまたうつむいてしまった。



あぁ、俺じゃなかったのか、と肩の力が抜けると同時に、ホント、これ以上どう言えば、という思いが沸き上がった。



「なんでって言われたってなぁ…」



ぽり、と頭を掻く。
どう説明したらいいんだろう。


「ガキの頃、一目見て雅を好きになったのは確かだ。一目惚れ。でも今は、外見だけ好きなわけじゃねぇ」
「……じゃぁ、何ですの…?」


「雅の全部。純粋なところも、その疑り深さも、とにかく全部。可愛くて、優しくて、ちょっと冷たい、そんな雅が、いいんだ。 雅じゃなきゃ、駄目なんだ」


一気に言うと、雅は顔をあげて微笑んだ。




「…有難う…ございます…」
「軽口叩きすぎなのは、自覚してる…でも、それは前にも言ったけど、照れ隠しで…ごめん」


俺が言うと、雅は頷いて、ぽつりぽつりと話し始めた。


「…信じられないのは、ディアッカさまではありませんの。
雅自身…ですのよ…貴方さまなら、他にどのような女性でも、選びようがございましたでしょう…?なのに、雅のような女を愛している、と仰る…貴方さまの愛に値する価値を…雅は自分に見出せませんの……だから、怖い」



あの、疑心の瞳。
あれは、自分を疑っていたのか…


うつむいた雅を覗きこむと、寂しい色をした瞳が俺を見つめた。


頬に手を当ててこちらに向かせると、雅は顔をあげた。


こんなに綺麗で心の優しい女が、他にいるもんか。




「…そんなに自分を過小評価するな。雅は誰よりもいい女だ」



そう言うと、雅は頬に当てた俺の手を、包むように握り締めた。




「…ディアッカさま…雅は…ディアッカさまをお慕いしております、心から……誰かを想う事が、これほど…不安になることだとは思いませんでしたの。貴方さまの言葉の一つ一つが嬉しくて…けれど…目が覚めれば消えてしまう、一夜の夢のようで…明日には貴方の心が変わっているのじゃないか、と…」



それは、俺だって同じだ。


俺は雅の手を離して立ち上がる。


不安そうな目で俺を見上げる雅の手をとって立ち上がらせると、その細くて柔らかい体を抱き締めた。



「な、ディアッカさま…!?」



雅の慌てた声が、胸に響く。




「…雅」



呼び掛けると、はい…?と、小さな返事がかえってきた。




「それは、雅だけだと思うか…?」


呟くように言うと、雅がえ?と言って、俺を見上げた。



「俺は、ガキの時に雅と約束した。心変わりなんてありえない、と…でもな、俺じゃない、他の男には…俺の約束なんて関係ないんだ…わかるか?」



腕の中で、雅が頷く。




「俺だって…レイヴン兄さんほどいい男じゃねぇよ…」




雅の髪を撫でながらいうと、雅ははっとしたように顔をあげた。




「そんな事は、ございませんわ」



はっきりと、きっぱりと、雅が言い切った。


「雅にとって…ディアッカさまほど、素敵な殿方はございません」

「…いつもと逆」

「軽口は申しません」


俺を見つめて、雅はにっこりと笑った。


俺も少しだけ笑い、また、雅を抱き締めた。



「俺…本当はいつも不安なんだ」

「何故…?」

「いつか雅が・・・いい奴を見つけて、居なくなるんじゃないかって…これは、今のこの幸せは…一時の夢で…目が覚めたら、雅の心が変わっているんじゃないかって…」



な、同じだろ、と言うと、雅は頷いて、でも、違う、とはっきり言った。



「…有り得ませんわ」



でも、と俺は続ける。


「こんな軽口ばかりじゃなく…もっと…ちゃんと愛を言葉にしてくれるようなさ…」

「ちゃんと、ってなんですの?ディアッカさまは…雅を愛していてくださるのでしょう?」



不思議そうに見上げる雅に、俺はきっぱりと勿論、と答えた。


「愛してる。それだけは譲らない」

「ならば、そのような殿方が現れた時は、貴方さまが…雅を、攫ってくださいませ。貴方さま以外の殿方が語る愛など雅には不要ですの」


俺の腕の中で、少しだけ頬を朱に染めた雅が、照れながら…だけどしっかりと俺の目をみて、言った。



「…了解。そんなヤツがいたら、攫う。…俺も、雅以外の女はいらねぇからな。俺の生涯をかけて、誓う」



そう言って雅を見つめると、雅も俺を見つめて、微笑んで。





どちらからともなく、口づけを交した―――

WS000020.jpg




「雅」


「…はい」


「そろそろ、雅とのこと、真剣に考えたいんだ」


「雅も、ですわ」
スポンサーサイト

コメント

婚約SSだーー!

婚約おめでとう!
雅おねーちゃんかわいいなぁv
自称雅おねーちゃんの妹として誇りに思うよv
陽月もがんばって雅おねーちゃんみたいになろう♪
ひー>


おぅ、ありがとうな!


ひーも、雅ほどじゃないけど素はいいからな、磨けば光るぞきっと!


雅の妹か…
したら俺は義理の兄?
陽月さま>

ありがとうございますのv

∑…って、可愛いとかっ!
これはその…!そ、そういうんじゃありませんのよ!?

それと、姉と慕っていただけるのは嬉しいのですけれども…雅など目指さずとも、陽月さまのほうが数倍お可愛らしくていらっしゃいますわ!ヾ(*`Д´*)ノ"


ディアッカさま>

わが事ながら、やっぱり身悶えしますわ…!
雅ったら、何て思い切った台詞を…(*ノノ)
雅>

読み返すと、自分のことなのに照れるよなぁー


俺が強かった唯一のSSだ・・・



中の人は、どうも女性を可愛く書くのが得意らしいな・・・書きながら初めて知ったぜ。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://liveaberry.blog57.fc2.com/tb.php/89-eabb016f

プロフィール

朱志香 右代宮

Author:朱志香 右代宮
~現在二十代目~

武術:ルース魔法師団・ナーイ拳術師団・武功門(たまにリズリー戦士団)
仕事:カツーリ協会


~中の人~
ゲームと読書が大好きな2児の母。

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。